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歩数と歩幅の比の問題をどう理解させるか

歩数と歩幅の比の問題は大人でも解けない

保護者の方が教えていても,よくわからない算数の問題の1つに歩数と歩幅の比の問題があります。もちろん解説はあるのですが,解説を読んでも何を言っているのかわからない,とのことです。

このタイプの問題をPHIでちょうど先日教えたので,その時の方法をご紹介しましょう。

実はほとんど何も教えていない(笑)

ノート「歩幅の問題の解き方」

これが歩数と歩幅の比の問題を教えたときのノートですが,教えたところは1か所。歩数と歩幅の比は逆比になる,というところだけです。

もちろんこれは「逆比だよ」とは教えていません。

先生
「A君とBさんって,どっちの方が歩数多いの?」

生徒
「A君」

先生
「てことは,どっちの方が歩幅が小さいの?」

生徒
「B君。あ,そっか。これ逆比になるのか。」

これだけです。歩数と歩幅の比の問題は初めてですが,これだけで解けてしまいました。難関レベルになるともうちょっと複雑な問題も出てきますが,基本的にはどこの比に着目すればいいか,だけわかれば解けてしまいます。

ここだけ真似しても子どもは理解できない

私の教え方と同じように別の先生が歩数と歩幅の比の問題を教えているのを聞いていましたが,同じ教え方をしても,その子は全く理解できていませんでした。

その先生も,なぜ私と同じやり方をしているのに子どもが理解できないのかと首をかしげていましたが,理由は簡単。私の教えている子は比の本質を理解しているのです。

その先生の子も比は理解していそうに見えますが,実は本質的なところを理解していないからこうなるのです。結論から言うと,この単元はほとんど教える必要ありません。比が分かっていれば勝手に解けるようになりますから。この単元が理解できていないということは,比の考え方が理解できていないのです。

よって,ご自宅で子どもに教えている場合,この単元がわかっていなければ,やるべきなのはこの単元ではありません。比の概念を理解するところからなのです。今やっているところに穴があるとは限りませんから,目先のことにとらわれずに子どもの理解度を見てあげて下さいね。本質的な理解度がわからなければ,学習法診断をご利用下さい(^^)/

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